公立高校の倍率と立地

兵庫県の公立高校の学区再編が2015年度入学生から実施されました。
初年度はトップ校が定員割れがあったり多少の波乱はありましたが、再編前と同じく全体の合格率は90%程度で変わりませんでした。

学区再編になり、大きく変わるのは、志望できる高校が増えた事です。
しかし、学区が広くなったからと行って、そんなに遠方には行きません。
交通費もかかりますし、やまり地元の高校への進学が多いのは変わりません。

学区再編後、2年目の2016年度入学生の入試結果から、少し考えてみます。

例えば、交通の便が不便な高校は学区再編になっても、そんなに倍率は上がりません。
地元では人気校でも、JRからバスに乗換ないと行けない学校などは比較的倍率が低くなります。
また、電車の終点近くにある学校-例えば最北端とか再西端とか-などの倍率も低めです。JR沿線の途中にある学校が倍率が高かったりします。

やはり、交通の便というのは重要な要素になると思います。
東灘区から、JRに30分近く乗って、そこからバスで15分の学校に通うか、と考えればなかなか行こう!とはならないものです。

このように交通の便が不便で地元では人気のある学校を目指すと、学区再編前と同じ傾向と考えて過去のデータが利用できますし、良いと思います。

オープンスクール

高校選びで出てくるのが「オープンハイスクール」、よく中学生は「オープンハイ」と呼んでます。

これは、夏(8月)と冬(11月~12月)の2回開催される高校の説明会です。中学を通じて申込みを行いますので、この時期の配布物は親も相当注意して目を通しておく必要があります。

各校3回程度しか開催されませんので、逃すともう見れません!!いつ開催されるのかは注意して探して下さい。
3回開催といっても、夏(8月)に集中的に3日間開催されます。次は11月~12月にかけての1日程度開催する学校があります。
要するに、8月に3日間を逃すと、11月過ぎまで学校を見る機会がない、ということです。
また、8月にしか開催されない学校もありますので、どの学校に行くのかは7月中旬ごろから、親子できちんと話をする必要があります。

8月のオープンハイは、中学校を通して申込みをしますし、兵庫県立高校の場合は日程等の関係で3校までしか申込みができません。
当日、体調が悪くなって行けなくなってしまうと、もう二度と学校を見ることはできません。
体調不良で行けない子が毎年数人発生します。

実は、8月に開催されるオープンハイは、中3受験生とその親にとって大変重要なイベントになっています。
本当に行きたい高校を厳選して体調管理をしっかり行い、きちんと見に行って下さい。

オープンハイには、親も必ず行きましょう。なぜか、といえば中3生本人は、まだはっきりと行きたい高校を決めていないことが多いからです。
特に夏頃に開催されるオープンハイでは、第一志望が決まっているかどうか、です。
この状態で子供の意志に任せると、第一志望の高校だけ見に行って後は行かない、ということも普通に起きます。

そして、年明けの志望校を決める段階になって、「見たこともない高校を志望校にできない」となって、なんとなくわかっている数校から選ぶことになってしまいます。

8月のオープンハイは、「これで志望校を本気で決めるんだ!」という強い意思をもって、親子で真剣に臨んで欲しいと思います。

2015年度オープンハイの日程
http://www.hyogo-c.ed.jp/~koko-bo/bosyuukokuti/naiyou/tokusyoku/H27openhighshool.htm

私学高校の選び方

私学高校選びは、中学3年生にとって、とても重要な選択となります。

私学の選択時を分類すると下記の3種類になるのではないでしょうか。

①公立高校にはない特徴ある高校で充実した3年間、飛躍の3年間にする。
②公立高校が不合格になった際の進学先とする。
③公立トップ校を遥かに凌ぐ進学率を誇る有名私学に行く。

まず、①ですがスポーツ系の強い高校で全国大会を目指す場合などです甲子園出場などですね。
でもそれ以外にも多数あります。例えば英語を中心に据えてくれる国際科なども人気で、担任の先生がネイティブでホームルームなどが全て英語でされるところもあります。
このように、身近な所で、特色ある私学が多数ありますので、好きな教科があれば、それを特色にしている高校を探すのが良いと思います。
心身ともに大きく成長する3年間ですから、本人がやる気を持てる教育課程を選ぶことが重要ですね。

次に「②公立高校が不合格になった際に、進学先として受験する」ですが、これが正直一般的な私学の選び方ではないでしょうか。

兵庫県の私学高校の入試には、下記の出願方式があります。

方式 内容
専願  公立高校を受験することなく入学する
併願A 公立高校 の第1志望が不合格になったら入学する
併願B 公立高校の第1志望と第2志望が不合格になったら入学する

※併願A、Bは学校により呼び方が違います。

なぜ、このように別れているかといえば、一つは「受かりやすさ」があります。
専願が一番受かりやすくなります。ただし、合格すると公立高校は受験できません。
併願Aは、公立高校の第2志望を書くことができません。即ち、第1志望が不合格になった時点で自動的に私学になります。
併願Bが、公立高校を普通に第1志望、第2志望を書くことができて、第2志望が不合格になった場合にのみ私学になります。
ただし、当然併願Bが一番受かりにくくなります。

このように、どの方式で出願するのかも大変重要です。公立の第2志望よりも、私学の方が良い、というお子さんは結構いらっしゃいます。
この為、あえて第2志望を書かずに公立高校を受験することもあります。

最後に「③公立高校を凌ぐ進学率を誇る有名私学を受験する」ですが、これは兵庫県内になある灘高校や甲陽学院を受験する場合です。
ここを受験される親御さんは十分な知識をお持ちだと思いますので、詳細は割愛します。

おすすめ記事

兵庫県高校入試の受験回数

さあ! 4/1を迎えて新年度が始まりました。
中学3年生を持つ親御さんには、いよいよ受験の年が来ました。

今回から数回に分けて、「兵庫県高校入試の攻略法!(というか私が考えたこと)」を記載したいと思います。

まず最初は、兵庫県の高校入試の受験回数をざっくりと説明したいと思います。

受験できるのは、私学と公立(県立・市立)です。私学と公立は併願(両方受ける)ことができますが、私学1校、公立1校のみです。
大学入試の様に複数の私学を併願することができません。ここは注意が必要です。

この為、私学も「本気!」で探す必要があります。なにせ、1校だけしか受験できません。

次に公立高校ですが、これは、
①特色入試・推薦入試
②一般入試
の2種類あって、両方受けることができます。公立高校は2回の受験が可能です。

結果的に入試は、
Step1)私学入試(2月中旬)
Step2)公立 特色入試・推薦入試(2月中旬)
Step3)公立 一般入試(3月中旬)
の順で進みます。

大多数の生徒は「特色入試・推薦入試」を受験しませんので、私学入試と公立一般入試の2回になります。

おすすめ記事
私学の選び方