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宗教的行事
Religious events
業務としての宗教的行事
会社によっては企業文化としてお参りなどの行事を行っているところもあると思います。このような会社としては伝統的なイベントなのだが、宗教的な意味合いのある行事への参加を従業員に強要しても良いのでしょうか。
結論から言えば、
強制するのは問題があるので、本人の自由意志にまかせる、との対応にすべき
です。
宗教的行事の法的意味
宗教と会社の業務とは原則的には明確に分けられるべきです。会社が宗教的行事への参加を強制することはできませんし、従業員が社内で布教活動を行うことを就業規則で禁止することも問題ありません。
たまに憲法第20条を引き合いに出して「会社で宗教活動を禁止するのは憲法20条に違反すのではないか」と反論される従業員さんもいらっしゃいますが、憲法20条は国に対しての条文なので、会社や個人に対しては適用されません。
憲法 第20条
信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。
企業文化としての宗教的行事
例えば、初詣に従業員一同でお参りするのが、創業以来の伝統行事になっている会社もあるでしょう。また、会社の敷地内に神棚などがあり、お参りをするのが日課になっている会社もあるかも知れません。日本の社会の中では、初詣やクリスマス、神棚への参拝など宗教的行事と意識せずに行っているものもありますが、人によっては宗教的行事であると認識されていることもありますので、注意が必要です。
実際には、お参りをローテーションなどで各従業員に割当ていたり、全員参加になっていたりでしょうが、従業員に強制することはできません。辞退する者があれば当然認める必要がありますし、不参加を理由に不利益な扱い(人事考課を下げるなど)をしてはいけません。
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